【Love♡blood ~AB型女×AB型男~】 第4話 そして交際へ… 血液型攻略エッセイ<占い/Love♡blood>
血液型攻略エッセイ Love♡blood ~私と彼の出逢い~
この血液型攻略エッセイは、それぞれの血液型4種類の男女が出逢い、付き合い、そして結婚するまでの人生を、4×4=16のストーリーとして、紹介していくもの。16組の恋の始まりは同じ出会いの場なのに、血液型の違いから全く違った未来になって行く…それぞれの血液型の男と女が織りなす恋物語を、ストーリーテラーが紡いでいきます。さあ、それでは今日も「16通りの運命の扉」を開いてみましょう!
AB型女性:涼宮麗奈 愛称:れい 25歳 天秤座 漫画家
AB型男性:風間伸治 愛称:しんじ 27歳 水瓶座 システムエンジニア
【AB型女性・涼宮麗奈とAB型男性・風間伸治の付き合い②】
そして交際へ……
風間ちんとは、何と言うか…話が合う。
価値観や好きなものが似ているんだろうな。
それに何より、自分の作品の熱烈なファンというのも大きい。
自分が生み出したものを、“良い”と思ってくれる人は、やはり嬉しい…… というより有難いものだ。
多少、気恥ずかしさはあるけどさ。
今日は、そんな風間ちんと久々に会って飲むんだから、楽しみじゃないわけがない。
『お疲れ~ 今日は池袋の東口に6時待ち合わせだったよね?』
一応、確認LINEを入れる。
この1ヵ月でやり取りを何度となくしているから、彼のことは信用しているんだけど、直接会うのは久しぶりだからね。確認だけはしとかなくちゃ。
―――数分後、既読になり、
「どうもです。はい、池袋6時で間違いないよ。後ほど集合ヨロシク」
軍服を着た謎のキャラクターが敬礼をするスタンプとともに、返信が返ってくる。
相変わらずだなぁ、風間ちんは。
飽きないというか。
これ、私じゃなければ、多分ドン引きだろ。
コイツ、モテないんだろうな……。
そう思いながらも、ワクワクしている自分がいた―――
軽く仕事をこなして、池袋駅で彼を待つ。
ユニセックスな服装にメガネスタイル、そして薄化粧。
色気は全く出さない。
狙ってるんじゃないかと思われるのが癪だから。
でも、それなりに小綺麗にはしている。
「こんばんは。」
後ろから声を掛けられる。
そこには猫背のメガネをかけた青年が。
『お、風間ちん』
少し緊張気味に声がうわずった。
「今日は、洞窟レストランで探索しましょう!」
『いいですな~ お宝ゲットできるかもしれぬし』
その緊張も、彼独特の世界観のお陰ですぐにほぐれる。
私はキザな男が嫌いだ。彼くらいオタクの方がやりやすい。
「では、参ろう」
無言のまま歩くこと十数分。
余計な会話は一切なく、店へ到着。
何を考えているのか読めないけど、相手もそう思ってるのかもしれないな。
多分、何も考えてないんだろうけど。
「おお! 凄い作りだね、このレストラン!」
『ホントだ! これは凄いね!』
感動するくらい、ホンモノっぽい洞窟のつくりになっている。
その中を進んでいくと、岩でできたテーブル個室。
従業員まで探検家のコスプレをしている。
「これはホンモノだ…」
『渋いね…』
ランプの横にある、地図のような紙質のメニューを彼の前に置く。
『何にしようかな?』
「これでしょ!」
風間ちんが指さしたのは、“アリババの食卓”というコンセプトメニュー。
中身は普通のコースセットだが、洞窟で食べている感が出るような説明書きが。
『いいね~ じゃあ、私はこの“ランプの精のカレーセット”にしようかな』
「おお!! さすが麗奈さん! 分かってますなぁ~」
ホント、一緒にいると気楽で面白いわ。
しばらくして食事が届く。
意外と豪華だ。
「これは“撮り”ですな!」
やや興奮気味に、風間ちんが写真を撮りはじめる。
『いつもそうやって撮ってるの?』
「そうそう、インスタにアップしてるんだよ」
そう言うと、彼は自分のインスタを見せてくれた。
『すごい……!』
そこには、これまで撮った写真に日にちと感想がびっしり書き込まれていた。
驚くほどマメなんだ、風間ちん。
少し私の心がときめく。
こういうコレクション癖のあるオトコ、萌えるわ~!
「で、これも」
さらに彼がフリックしていくと…
私の漫画に関するアイテムが、家の中にびっしり飾られた写真が!
『こんなに…! 本当にファンなんだ』
こここまでグッズを集めるには、相当な時間と労力、あとお金もかかっただろう。
「そうだよ。だから今日、こうして会うことができて、凄く感動してる!」
もしかして、これって運命の出逢いなのかもしれない……
お互いが見つめ合う時間が長くなっていた―――
AB型女子とAB型男子は、他の人たちとは異なるチャンネルで繋がっていける二人。あまり出逢うことがない相性かもしれませんが、一度お互いの感性に触れると、なかなか離れられない間柄になりやすいでしょう。相手のこだわりやセンスが見えてくると、「もっとこの人のことを知りたい」とどんどんハマっていくのが特徴だと言えます。
(脇田尚揮/ライター)
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