【Love♡blood ~AB型女×B型男~】第4話 そして交際へ… 血液型攻略エッセイ <占い/Love♡blood>
血液型攻略エッセイ Love♡blood ~私と彼の出逢い~
この血液型攻略エッセイは、それぞれの血液型4種類の男女が出逢い、付き合い、そして結婚するまでの人生を、4×4=16のストーリーとして、紹介していくもの。16組の恋の始まりは同じ出会いの場なのに、血液型の違いから全く違った未来になって行く…それぞれの血液型の男と女が織りなす恋物語を、ストーリーテラーが紡いでいきます。さあ、それでは今日も「16通りの運命の扉」を開いてみましょう!
AB型女性:涼宮麗奈 愛称:れい 25歳 天秤座 漫画家
B型男性:久本直樹 愛称:なお 27歳 魚座 営業職
【AB型女性・涼宮麗奈とB型男性・久本直樹の付き合い②】
そして交際へ……
「いやぁ、良い夜だねぇ~」
『そうだね~ これは“朝までコース”かなぁ』
だんだんと酔いが回ってきた。
「いいね! 朝までコース! この後カラオケでも行っちゃう?」
一瞬不安にもなるが、まぁいいかな。
悪いヤツじゃなさそうだし。
『そうだね、行っちゃおうか!』
「ははっ、イイね~! じゃあ、このカクテルを飲み干したら、近くのカラオケでオールしよう!」
何か久しぶりだなぁ、こんなの。
グラスの残りを飲み干し、空にする。
「良い飲みっぷりだね~」
『じゃ、行こうか』
「OK」
いつになくノリが良い自分がいる。
カラオケボックスは、すぐ近くにあった。
「フリータイムでお願いします」
今からだと4時間か……
「3回の部屋だね。取り合えず、飲み放題にしといたから」
『お、有難う』
オトコと二人きりで狭い空間に入る。
なかなか無いシチュエーションだ。
「何飲む?」
『ハイボールかなぁ』
「了解。 …すいません、ハイボール2つで」
ナオさんが備え付けの電話から注文してくれる。
「よし、じゃあ歌おうか!」
『私、あんまり歌は得意じゃないけど平気?』
「オレもそんなに上手くないよ」
「あ、そうだ! レイちゃんが描いた漫画のアニメ主題歌ってあるんじゃない?」
いちいち気がつく人だな、ナオさんは。
そう、私の代表作“教えて☆ユアハート”は、アニメ化もされていて、実は毎週欠かさず観ていたりする。やはり、作者としては自分の漫画は子供のように可愛いものなのだ。
当然オープニングテーマ、エンディングテーマは何十回と聞いているし、部屋で流していたりもする。
でも、それを知られるのはちょっと恥ずかしい……
「あ、あった、ホラ、レイちゃんのアニメ! すっげ~! 本当にカラオケにあるんだ!」
ナオさんは本気で驚いている。
何だかちょっと優越感。
『まぁ、ホラ、アニメだったら主題歌くらい載るじゃん。』
「いや、それでも凄いよ!」
「…ちょっと流してみても良い? オレ、聞いてみたいよ」
『うん…』
ナオさんが、リモコンで入力する。
オープニングがモニターに映る。
いつも聴いているフレーズが耳に心地いい。
カラオケボックスの中で、二人とも無言で聴いている。
何だか不思議な感じだ。
今日知り合った人と、自分のアニメの主題歌を聴くなんて。
……でも、何だか幸せな気分。
ハイボールが進む。
気がつくと夜3時を回っている。
私もいい加減酔っぱらってきた。
ナオさんはカラオケでシャウトしている。
元気な人だなぁ。
「いやぁ、オレばっか歌っちゃって悪いね~」
『いいのいいの、私、聴いてるのが好きだから』
言うほどナオさんは歌がヘタと言いうわけでは無い。
むしろ、うまい方だと思う。
「次、何飲もうかなぁ…レイちゃんは、何にする?」
『私は、もうウーロン茶で良いかな』
「ええ~、もう飲まないの?」
『だいぶ酔ってきちゃって…』
「そっか、大丈夫?」
ナオさんは、無理強いをしないから気がラクだ。
出版記念パーティーのときに、横にいたオヤジはやたらと飲ませてきて嫌だった。
少し身体を傾けて、ナオさんの肩に触れる。
「あ…」
お酒の力を借りて、ナオさんにもたれかかってみる。
ナオさんも私にもたれかかる。
ちょっと、これっていいムードなんじゃない……
「レイは彼氏いないの?」
『うん、ナオさんは?』
「オレも彼女いない」
『そうなんだ…… 彼女つくんないの?』
「いや、できれば欲しいかな、寂しいから」
『ふ~ん…… 私も寂しいかな…』
しばらくの沈黙。
そしてナオさんが私の目を見る。
「じゃあさ、つき合っちゃおうか、オレたち」
断る理由は無い。
『うん、付き合お。』
どちらともなく二人の唇が、触れ合った―――
AB型女子とB型男子は、全く性格が異なる者同士ですが、共通するのはムードに弱いという点。特にお酒が入ると、お互いうるんだ瞳で見つめ合って、そのまま男女の関係になってしまうことも。もちろん、そこから付き合いに発展することもありますが、ふしだらな関係になることも少なくないかもしれません。恋の火がつきやすい間柄なのです。
(脇田尚揮/ライター)
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