【Love♡blood ~A型女×B型男~】 第4話 そして交際へ… 血液型攻略エッセイ050 <占い/Love♡blood>
血液型攻略エッセイ Love♡blood ~私と彼の出逢い~
この血液型攻略エッセイは、それぞれの血液型4種類の男女が出逢い、付き合い、そして結婚するまでの人生を、4×4=16のストーリーとして、紹介していくもの。16組の恋の始まりは同じ出会いの場なのに、血液型の違いから全く違った未来になって行く…それぞれの血液型の男と女が織りなす恋物語を、ストーリーテラーが紡いでいきます。さあ、それでは今日も「16通りの運命の扉」を開いてみましょう!
A型女性:秋山唯 愛称:ゆっち 25歳 山羊座 医療事務職
B型男性:久本直樹 愛称:なお 27歳 魚座 営業職
【A型女性・秋山唯とB型男性・久本直樹の付き合い②】
そして交際へ……
久本さんからLINEが返ってくる。
「じゃあ、今から支度して11時に向かうけどいい? 待ち合わせ場所はどこにしようか?」
本当に来る気なんだ、この人。
さすがに初対面の男性を家にあげるわけにはいかない。
どうしたものかな。
矢継ぎ早に彼からさらにLINEが。
「もちろん、何もしないから心配しないで(笑)」
そして、“OK?”とスタンプ
チャラい。でも、どこか憎めないんだよな、久本さんって。
『有難うございます。じゃあ、近くのファミレスで待ち合わせはどうですか?』
場所のリンクを送る。
「分かった! じゃあ2時間後に! あ、そのままの格好でいいからね^^」
そんなわけにはいかないでしょ、もう!
何だかなぁ……
でも、そんなに嫌じゃない。
頭痛も収まったし、そろそろ準備をしようか。
重たい頭を覚ますため、シャワーを浴びてから着替える。
あんまり張り切ってると思われるのはシャクだから、地味目のコーデでいこう。
メイクもバッチリするのは面倒だから、ナチュラルで……。
「今から出るよ~」
久本さんからLINEが送られてくる。
ふと掛け時計に目をやる。
もう10時半か。
何だかんだで準備に時間がかかってしまった。
相手はあの久本さんとは言え、やはり男性と二人きりで会うのは緊張する。
待たしちゃったら悪いしな。
そろそろ出ようか。
『はい、お気をつけて』
とだけ返信し、玄関へ。
そこでふと気づく。
もし、、万が一だけど。
彼が家に来たらヤバイな、これ。
そこまで散らかってはいないけど、さすがに少しは片付けていこうか。
10分ほどのクイック片付け。
何で私、こんなことまで考えて掃除してんだろ。
少し自分がおかしくて笑ってしまった。
10時55分。近くのファミレスに到着。
「いらっしゃいませ! 何名様ですか?」
店員さんが尋ねてくる。
店内を見渡してみると、まだ久本さんは来ていないようだ。
『2名です。もう一人は後から来ます。』
「お煙草は吸われますか?」
う~ん、多分、久本さん喫煙者だよね……
私はタバコ、苦手なんだけど。
『はい……』
ちょっとガマンすればいいか。
喫煙席へ通される。
ドリンクバーを注文していると……
「お疲れ!」
聞き覚えのある声が。久本さんだ。
『お疲れ様です』
「あ、すいません、ドリンクバーもうひとつ追加で。」
「かしこまりました」
店員さんに勢いで頼む彼。
すごいなぁ、このフットワークの軽さ。
「待った? 二日酔い大丈夫?」
ニコニコしながら聞いてくる。
『朝はきつかったけど、今は大丈夫です。』
「そっか、良かった…… ね、どうしてゆいちゃんさ、喫煙席にしたの?」
意外な質問だきた。
『え、、だって久本さん、タバコ吸うかなって思って。』
「お~!!」
突然大きな声を出す。少し恥ずかしい。
「オレ、感激だわ! ゆいちゃんのそういうとこ、すげ~好き!」
『な…』
“すげ~好き”って。
……よく言えるなぁ。
男の人から“好き”だなんて言われたの、数えるくらいしかない。
「ゆいちゃんて、ホントよく見てるよね。周りのこととか。オレ自分のことしか気づかないから尊敬する」
『いや、そんな……』
「あ、ドリンクバー何飲む? 持ってくるよ」
『えっと… じゃあ紅茶でお願いします。』
「オケ!」
そういうと、彼はすぐにドリンクバーへと駆けていき、カップを二つ手に持ってすぐに席へ戻ってきた。
「はい、紅茶」
『有難うございます』
「ねぇ、ゆいちゃん、敬語無しにしようよ。もうオレたち友達じゃん?」
『え? うん。わかった。』
何だろう、終始久本さんのペースだ。
彼が色々話をしてくれるけど、私は相づちを打つことしかできない。
「いやぁ、ゆいちゃんって聞き上手だよね。オレ、自分の話ばっかペラペラしゃべってゴメンね~」
『そんなことないよ』
「じゃあさ、ゆいちゃんのこと聞かせてよ、凄く興味ある!」
……そこから30分近く、私は自分のこと、子供時代のこと、将来の目標を彼に語った。いずれ上級職に転職したいと考えていることも。
この人といると、不思議と何でも話ができる。
「ふ~ん、そうなんだ。深いね。俺も今は営業だけどさ、いずれは独立したいって考えてるんだ」
『へ~! 何の仕事?』
「飲食。そば屋だよ。オレ、そば屋に憧れててさ。」
『本当?』
「うん、ホント。」
『意外~』
「でしょ?」
「つ~かさ」
久本さんが言葉を溜める。
「オレたち、付き合わない?」
『へ?』
唐突過ぎて、変な声が出る。
「こんなに話が合うんだもん。出会ってまだ間もないけど、時間は関係ないと思うんだよね。」
『う~ん……』
「ね?」
テンポの違いに動揺しつつも、内心嬉しかった―――
A型女子は異性に対して心を開くのに、少し時間がかかってしまうタイプ。対して、B型男子はすぐにオープンになれるのが特徴。一見かみ合わなそうに見える二人ですが、どちらも相手に気を遣う点は共通しています。そんな性格がハマれば、驚くほどハイペースに恋愛関係へと進んでいくでしょう。初めはガードが硬かったA型女子も、次第に心を開いていくはず。
(脇田尚揮/ライター)
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