【解説します】捻挫と間違えやすい脱臼といえば… <健康/医療>
以前書いた舟状骨骨折の合併症の1つとして書いた月状骨脱臼について、書いていきます。
★月状骨脱臼
舟状骨骨折と同様に、手の関節を過度に後ろに曲げることにより月状骨が手の平側に脱臼します。
手の捻挫と非常に誤診されやすい脱臼の一つです。
★好発年齢
20~50歳の男性に好発しやすいです。スポーツをしている際に手掌をついて転倒することがあるので、この年齢に好発しやすくなっています。
★症状
手の前後への動きの増大、手の軽い尺屈位、腫れ、痛み、指が軽く曲がってしまう。母指球、親指~中指の手の平側の痛みやしびれ。
★固定
肘関節90°屈曲、前腕を内側に捻る、手を45°屈曲位
1週間後に前腕を真ん中の位置にして再固定します。
この月状骨脱臼と似ている脱臼として月状骨周囲脱臼というものが存在します。
★月状骨周囲脱臼
手の平側の強い衝撃などで生じます。月状骨の位置は変わらずに周囲の骨が後ろに移動してしまうものです。
固定は月状骨脱臼と変わりません。