【Love♡blood ~O型女×O型男 ~】 第2話 合コンにて 血液型攻略エッセイ <占い/Lovea&blood>
血液型攻略エッセイ Love♡blood ~私と彼の出逢い~
この血液型攻略エッセイは、それぞれの血液型4種類の男女が出逢い、付き合い、そして結婚するまでの人生を、4×4=16のストーリーとして、紹介していくもの。16組の恋の始まりは同じ出会いの場なのに、血液型の違いから全く違った未来になって行く…それぞれの血液型の男と女が織りなす恋物語を、ストーリーテラーが紡いでいきます。さあ、それでは今日も「16通りの運命の扉」を開いてみましょう!
O型女性:永井圭子 愛称:けい 26歳 牡羊座 エステティシャン
O型男性:武田浩太郎 愛称:こー 29歳 獅子座 自動車販売ディーラー
【O型女性・永井圭子とO型男性・武田浩太郎の合コン】
合コンにて
「すいませ~ん、雨で少し遅れちゃいました……」
美智子ちゃんが申し訳なさそうに走ってくる。
その後ろには大人しそうな男性が一人。
「良かった、無事に来れたね。濡れなかった?」
「あっ、浩太郎さん、有難うございます。大丈夫です!」
『美智子ちゃん、久しぶり!』
「わ~、圭さん、今日は有難うございます! 遅れてスイマセン」
美智子ちゃんが抱き着いてくる。
「二人は仲良いんだね」
「ええ、圭さんは私の尊敬する方です!」
ほう、という表情で武田さんが目を細める。
少し照れ臭い。
『取り合えず、注文しよっか?』
照れ隠しに、オーダーを取る。
「そうですね! ええと、私はビールですが、皆さんは?」
「お、いいね! ここは“生”が美味しいんだよ」
『それなら、私も生にしようかな』
「じゃあ、僕も。」
武田さんの一声で、皆のメニューが決まる。
さすが、このお店に来慣れてるだけはあるな。
「すいません! 注文良いですか?」
私がオーダーを取ろうと思ったら、武田さんが先に手を挙げる。
先を越されちゃった。
「ええと、全員“生”でお願いします」
「かしこまりました」
『武田さん、慣れていらっしゃいますね、どれくらいここに来ていらっしゃるんですか?』
少し意地悪な質問をしてみる。
「そうだなぁ……月に3、4回は来てるね~。俺、イタリアンが好きだからさ。仕事の商談とかでも利用させてもらってるんだ」
商談……
何のお仕事してるんだろう
『武田さんって、お仕事何しているんですか?』
「俺? 俺は自動車のディーラーをやってます」
ディーラーか……
なるほどね。それなら色々食べまわってるのも納得。
「永井さんは?」
『私はエステやってます』
「おお、エステティシャンなんですね! いいね!」
武田さんが嬉しそうに微笑む。
『え、どうしてですか?』
「ああ、いやね、昔付き合っていた彼女もエステで働いていて、ちょっと懐かしくってさ……」
……何これ、口説いてるつもりなのかな?
この人の真意が見えてこない。
―――釈然としないまま、目の前に前菜が並ぶ。
私は“いつも”のように、皆のお皿にサラダを盛っていく。
『どうぞ。』
「有難う、永井さんって、エステしてるだけあって手が綺麗ですね」
は? 何をいってるんだ、武田さんは。
「ああ、いやゴメン。俺ね人の手を見る癖があるんだ。商談とかしてると、その人がどんな人かって“手に出る”んですよ」
へぇ……
この人もそうなんだ。
私も、お客様のことを知りたい時に、よく“手”を見る。
手は、その人がどんな人かをよく物語ってくれる。
滑らかな手は美意識の高さと労働を知らない手
ごつごつした手は家事や仕事に追われている手
カサカサした手はストレスに見舞われている手
……そう、手を見たらその人の背景が見えてくる。
武田さんに自分と同じ匂いを感じた。
この人は、“仕事人”なんだ―――
そう感じたら、何だか気が楽になる。
『武田さんは、仕事が大好きな手をしていますね』
真っ白な裾から見える大きな文字盤の時計、そしてそこにはガッシリと男らしいごつごつした手が伸びている。
「あはは、大当たり。俺、仕事大好きなんですよ」
やっぱり一緒だ……
私もそう。
何だかまるで“写し鏡”のような人だと感じた―――
合コンも終わり、店から出て駅に向かって歩く。
横には武田さん。
「今日は楽しかったですね!」
ほんのり頬が赤くなっている美智子ちゃんが、楽しそう。
「永井さん、お酒強いんですね?」
『そういう武田さんこそ。』
「あの……」
『あの……』
「あ、どうぞ。」
『あ、いえ、お先にどうぞ』
「ん…… アドレス交換しませんか?」
『あっ、はい、どうぞ』
私は彼と同じことを言おうとしていた―――
O型男性とO型女性は、お互いイニシアティブを取りたがるため、相手のことが分からない段階においては、“腹の探り合い”のようなコミュニケーションになりがちです。ただ、いったん相手のことが分かると、心を開いて急接近するようです。最初は相手の中に自分と同じところを見るため、不思議な感覚になることが多く少し戸惑うかもしれません。でも、会話を重ねることで、どちらからともなく声を掛けていくように。
(脇田尚揮/ライター)
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