【Love♡blood ~A型女×A型男 ~】 第1話 プロローグ 血液型攻略エッセイ <占い/Lovea&blood>
血液型攻略エッセイ Love♡blood ~私と彼の出逢い~
この血液型攻略エッセイは、それぞれの血液型4種類の男女が出逢い、付き合い、そして結婚するまでの人生を、4×4=16のストーリーとして、紹介していくもの。16組の恋の始まりは同じ出会いの場なのに、血液型の違いから全く違った未来になって行く…それぞれの血液型の男と女が織りなす恋物語を、ストーリーテラーが紡いでいきます。さあ、それでは今日も「16通りの運命の扉」を開いてみましょう!
A型女性:秋山唯 愛称:ゆっち 25歳 山羊座 医療事務職
A型男性:山岡誠 愛称:まこちん 28歳 乙女座 教師
【A型女性・秋山唯とA型男性・山岡誠の出逢い】
プロローグ
あれは、私が元カレと別れてちょうど一年が経ったある日のことだった。
同じ病院に勤めている同期の友人・美智子が、「合コンをしよう!」って誘ってくれたのがすべての始まりだった。
私は、合コンなんて何だか浮ついた男女が、その場限りの刹那的な楽しみを共有するものと思っていたから、大学時代から今まで参加したことはなかった。
むしろ、私には縁のないものだと思っていたというのが、ホンネ。
でも、美智子が
「人数足りてないの。お願い! 座ってるだけで良いから!」
って、熱心に頼むものだから、仕方なく参加したのよね。
もしかしたら、私自身も少なからず興味があった…… のかもしれない。
二人のファースト・コンタクト
合コン当日は、あいにくの雨。
約束の午後8時よりも10分早く到着した私は、美智子にLINEを打っていた。
まだ誰も待ち合わせ場所に着いていない。
これじゃあまるで、私がすごく楽しみにしているみたいじゃん!
ガツガツしているみたいで、何だか恥ずかしい……
『あと何分で着くの?』
美智子にそうLINEをして、私はイタリアン“フィレンツェ”の前で、濡れないように屋根の下へ身を寄せていた。
―――サアァァァ……
路地を打つ雨音が、まるで何かの調べのように不調和な、でも懐かしいようなリズムを奏でている。
何だか耳に心地いい。
実は、雨は嫌いじゃない。どうしてなのか分からないけど、何だか得した気持ちになるから。
腕時計の針が指す時間は、午後7時55分。
すっかり夜の帳が下りた麻布の街並みを一人眺めていると―――
バシャバシャバシャ……
駆ける足音と同時に跳ねる水音が私の耳に聞こえる。
ふとそこに目をやると、息を切らせながら走ってくる男性。
年は20代後半くらいの、いかにも真面目そうな好青年だった。
何かあったのかと思っていると、突然私の前で止まり―――
「あのっ…! ここって、“フィレンツェ”ですよねっ…!?」
と尋ねられた。
私は突然の展開に面食らいながらも、
『は、はい! そう、ここが“フィレンツェ”です』
自分でも、すごく間抜けな応答を返した。
「あ~、良かった、間に合った~」
溜息とも安堵とも取れるような“ハァァ~”という深い呼吸する彼。
もしかして、この人も今日の美智子主催の“合コン”に参加する人なのかしら?
頭の中で、いろいろと考えあぐねていると、
“ヴ~”
自分のスマホが鳴る。
そして、その十数秒後
“ヴ~”
横で彼のスマホからもバイブ音が鳴った。
―――LINEを確認する私と、彼。
『あ!』
「あ」
恐らく、二人が声を発したのは、ほぼ同時だったと思う。
そして、その数秒後、私たちは自ずと顔を見合わせた。
LINEの送り主は、計らずして美智子だ。
内容は、
「今、遅れていた参加メンバーと合流したから、到着が8時10分になります。もし、もう着いている方は先にお店に入っていてください」
というメッセージと、
猫か何かのキャラクターが“ゴメンネ”と謝っているスタンプがひとつ。
「あの…、今日の合コンに参加される予定だったんですか?」
口火を切ったのは、ハンカチで濡れたカバンを拭いている“彼”だった。
『え、ええ… そうです…』
少しバツが悪い私は、少しどもりながら答える。
「あぁ! そうなんですね。実は私もなんです。……どうやら他の人たちは、少し遅れちゃうみたいですね…… 私は人数合わせということで呼ばれちゃって、何が何だか全く分からないまま今日ここに来たんですよ」
なんだか、言い訳のようにも聞こえる彼の会話が面白くて、少しクスッと笑ってしまった。
まぁ、私も人のこと言えないけど……。
『どうやらそうみたいですね。困っちゃいましたね』
ビショ濡れの彼。よほど急いで走ってきたのだろう。
何だか同じ者同士というか一体感というか、共同体意識が自然と芽生える―――
「あのっ…」
『あのっ…』
それはまさに二人同時だった。
「あ、いえ…どうぞ」
『いえ、そちらこそ…』
何だろう、この間は。
「ええ、すいません」
そう一呼吸置いて、彼は
「良かったら、先に中へ入りませんか?」
そう、私が切り出そうとしていた話題と“全く同じ内容”の言葉を口にした。
―――これが、私・秋山唯と、彼・山岡誠のファーストコンタクトだった。
雨音はいつしか聞こえなくなっていた。
A型女子もA型男子も、「合コン」といった男女の飲み会には少し抵抗があるようです。でも、参加してみると、意外な出会いがあったりするというのも事実。勇気を出して参加してみるのも良いでしょう。また、A型は男女ともに時間や約束を守るタイプ。突然の変更や急なリスケには弱いようです。ただ、自分と同じような真面目なお相手には、共感してかなり心を許す所があるので、A型の人と親しくなろうとすれば、キッチリしたところをアピールできると良いかもしれません。
⇒A型女×A型男の詳しい相性はこちら
⇒A型女×A型の第二話 合コンにて
⇒A型女×A型の第三話 付き合いのきっかけ
⇒A型女×A型の第四話 そして交際へ…
(脇田尚揮/ライター)